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人工知能学会全国大会2015に参加しました

AI Note

人工知能学会全国大会2015に参加しました。参加記ということで。f:id:liephia:20150604001752j:plainf:id:liephia:20150604001753j:plain

自分の発表

私の発表は
jsai2015:2L3-3 目的論的意味理解に基づく対話システムへのモデル提案
発表のスライドも。
概要をざっくり説明すると、
・ミリカン的な目的論的意味論で意味の定義からやっておく
・言語行為と意味内容で分離して、今回は言語行為をやる
 分離する基準は志向的表象の指令面と記述面
・推論や知識を入れたくないから直接的理解に絞る
 直接的理解というのはミリカン『意味と目的の世界』の8-10章あたりで説明されてる
・言語行為は身体的な動作となるべく一対一で対応するようなものにする
 でも厳密には対応しないし区別できるものではなさそうだから難しい
という感じ。言語行為という概念を知らない人がいたりしたら辛かったかも。知的対話処理という括りのセッションだったのでそのあたりは前提として話した。

 発表自体はそれなりにできたと思うのだけど、会場の反応が薄かった。よく見ると同セッションの他の発表は全部工学系というか「作っている」人たちで、「そんなこと言われても……」という反応になってしまうのも已む無し。むしろ私がもっとがりがりコード書いて動くものを用意しておくべきだった。理論面ばかりの発表で浮いてしまう形になった。反省です。
 具体的に動作させるためのモデルを示してなかったのも駄目だったかな。具体案は2015年3月に出した言語処理学会の原稿に書いていたりするんだけど、その内容を援用してもよかったかもしれない。
 今回の原稿を書いたのは3月末だった。4,5月は忙しくて研究がろくに進まなかったので、ここで切り替えて今月から夏にかけてしっかりやりましょうという気持ちになっている。

他の発表

 全体として応用研究や工学的な話が多かった。そりゃそうなんだけど、人工知能ってもっと理論の話をしなきゃ駄目なのでは~と考えてしまう性格なので、暇な時間は会場内を散歩していた。でももちろん私がきちんと追わなきゃいけなさそうな話も少なからずあって、たとえば記号や概念について認知科学的に注目するような
jsai2015:4B1 「学会コラボセッションS2「知覚的シンボルシステムの実現に向けて」」
の各発表とか、BDIを用いたものが数件あったりとか、あとしっかり脳科学から来ている人(全脳アーキテクチャ周りの話も注意しておきたいし)がいたり、聞いた中では
jsai2015:3I4-OS-02b オーガナイズドセッション「OS-2 マッシブデータフロー 〜人と環境と人工システムが作り出す複雑さ〜 (2)」
の脳の機能分化の話が面白かったりした。論文を読もうね。あと『非線形な世界』も読み始めた。
 初音ミクの話が最終日にあって、ライセンスあたりの扱いにはかなり注意を払っていたのだなと勉強になった。あと函館空港で冬ミクフィギュアみたいなものをがちゃがちゃして取った。

函館と会場

 北海道が好きな人間なのと、数日間の旅行めいた日程ということで、楽しかった。函館空港は綺麗だったし、街へはバスで20分くらい? そこまで遠くないので便利だと感じた。滞在したのは五稜郭だったけど思ったより栄えていたし(飲み屋しかなかった印象もある)、函館周辺も商店街があり路面電車があり本屋もあり、そこそこ活気があった。観光客も多かったし。
 はこだて未来大学は五稜郭からバスで20分くらい、歩こうとすると遠い。自転車もナンセンスな距離なので、おそらく自動車が転がせないとつらい。せめて街から近くないと通うモチベーションが高くならない。ただし建物は面白いし綺麗。設備もおそらくしっかりと整っている。これで大学で生活が完結してくれるなら文句は無いだろうけど、書籍部的な棚は小さいし、図書室も大きいとは言えないし、飯屋も周辺に無いので、街まで出ないと困窮する。大学構内に貼ってあったアルバイトの募集はどれも時給が700-900円くらい。などなど、良い点よりも不便な点が目立った。地方の大学ってこんな感じなのか。県庁所在地に近いところはそうでもないんだろうけど、都市部の大学が便利なのは否定できない事実だ。仮に生活が事足りたとしても、地方と都市部では文化資本の集まり方が段違いだったりするから、それだけで精神的な潤いも変わってくる。若者(やいろいろ勉強・研究したい人)にとって、文化的な流動性はかなり大事だと思う。
 話が逸れた。函館山には登らなかったけど、港町は楽しめた。でもおおよそ港町というものは発展の仕方が似通っていて、これ横浜だ、みたいなことを思ったりした。ほかには、、案外書くことがないのは、印象に残ったものがあまり多くなかったからなのではないか……。あ、五稜郭はちょっと尻尾みたいなのが生えてて実は完全な五角形ではないんです。全体像を見るためのタワーとか建っててびっくりした。幼いころに函館には来たことがあるはずだけど、その頃には無かっただろうし(90年代の話)。あったとしても覚えていたかどうか微妙だけど。
 空気が綺麗なのと涼しいのと、花粉が来ない?のと梅雨がない?のと、気候の面では好きだから、都会ぐらしに辟易したら移住したい。あと街で面白そうなバーを見つけたんだけど入る機会がなかった。これもまたいつか。パスタリアというお店のパスタは美味しかった。向かいの美味しんぼという定食屋さんは普通な感じだった(夜お酒を飲みに行けばまた違うのだろう)。

そうだ、懇親会とか交流会とか

 知的対話システム懇親会に参加しておもに企業の人と話をした。学生があまり居なかったので恐縮していたのだけど、話を振っていただけて良かった。
 全体の交流会は変なイカの映像見てビール飲んで食べ荒らしてろくに誰かと話をすることもなく撤退して終わった。ありゃ人が多すぎる。開放されていた別室で涼んでいたりした。